ここんとこ、なんだか世の中がおもしろくない・・・。
思いっきり毒を吐いてしまいたい・・・。
ここんとこ思考回路が絶不調だった理由は多分そんなところなんだろうと、気付いてしまう。
大体先日のTOKIO・松岡昌宏主演のテレ朝時代劇、『天と地と』がいかん。
敢えてアノ夜は“途中で寝てしまったおもろくないTV”の番組名を挙げなかったものの、“開局50周年記念新春ドラマスペシャル”を謳うのであれば、せめて、“もうちっと”は重厚に、キャスティングからセットから作れないモンなのか・・・。
思えばテレビ朝日には昨年11月のビートたけし主演、“開局50周年記念ドラマスペシャル” 松本清張原作 『点と線』でもやられた。
恐ろしいほどの豪華キャストを揃えてきたにも関わらず、物語の冒頭、事件の謎を解く重要なアイテムであるはずの食堂車の領収証に“消費税”の文字があった。昭和30・40年代の我が日本の国鉄に“消費税”の概念なんてあろうハズがないではないか。
俺が見ていた範囲では、二度もズームアップされたその領収証。己の観察力や時代認識が間違っているのならお恥ずかしい限りだが、おそらく正しいと思う。
フィクションはフィクションなりのリアリティを追求して欲しいと願うおいらとしては、敢えての“消費税”表記なのか、単なるチェックミスなのかが判別付き難く、そのちぐはぐな映像に、途端に興味を失い、寝てしまったのであった。
アレがケチの付きはじめだったのかもしれない・・・。
別に時代劇やサスペンスが特別好きなわけではなく、むしろ幼い頃は全くもってつまらないジャンルだった。
いつの頃からだろうか?
映画の時代物をいくつか観るうちに、次第に自分が食わず嫌いだったことを反省するようになった。
時代劇といえば、昨年のNHK大河ドラマ『風林火山』・・・もともと見る気は無かったくせに、“伝説の隻眼”山本勘助の物語ということもあり、いつの間にやらクセになってしまった日曜夜8時。
『点と線』に負けず劣らずの豪華キャスト。テリー伊藤と高田延彦には意表を突かれたが、なかなかにはまっていた。
意表といえば、このドラマ、最大の驚きが上杉謙信役のGackt。
物語の中盤、彼が登場したばかりの頃には、超弩級のミスキャストかと思いもしたが、どうしてどうして、今後十年、いや二十年、彼の上杉謙信ワールドを越える演者は現れないのではないかとすら思うようになってしまった。
他の追随を許さない独自の人物観を創り上げた彼のアーティストとしての凄まじさに、どちらかといえば(またしても食わず嫌いの)アンチファンだった自分としてはただただ脱帽するばかりであった。
・・・・・・なのに、ねぇ。
敢えてこの時期に、社の看板を背負わせて鳴り物入りで作ったドラマの主役が、まるっきりGackt謙信と張り合えないっていうのは、どうしたもんやら・・・。
深みも無ければ、ギラついたモンも出せていない松岡氏。決して彼を嫌ってはいないのだけれど、ガッカリもいいトコだよ。テレビ朝日さん。
もっともっと演出で際立たせることだって出来たでしょうに・・・。
はぁ、まったく。おもしろくねぇ。
おもしろくねぇと言えば、昨日の福岡飲酒ひき逃げ3児死亡事故の福岡地裁判決。
「引き逃げし、水をがぶ飲みして証拠隠滅を図るだけの判断能力があるのだから、危険運転致死傷罪の成立を認められない」(要約)との判断っておかしいにも程があるだろ。
法律の専門家でも無い俺が口を挟むのもなんだけど、法律の趣旨を理解した上でそんな判断がまかり通るのなら、殺人でも強盗でも、逃げて証拠を隠そうとすれば“正常な判断能力があった”ってことになるのかい?
被告は既に社会的に抹殺されたような状況で、今後の量刑をどうするのか、正義に則って判断するならいざ知らず、あまりにもピントのズレた判決主旨の数々に、口惜しいったりゃありゃしねぇ。
まったく、おもしろくねえ世の中になったもんだよ。
不条理といえば、現在、TVQ九州放送(テレビ東京系)で昼間に再放送している『大忠臣蔵』―――主演・大石内蔵助役は彼の名優・三船敏郎。
脇を飾る方々は、今となっては大御所ばかりの超々豪華俳優陣。あの世に逝ってしまった大看板もずらり勢揃い。
近頃の親切丁寧な番組作りに慣れてしまったおいらには、台詞回しがちと早過ぎて、聞き取れぬこともままあるものの、有無を言わせぬ演技の数々に、録画してまで見るようになってしまった。
正義が通らぬ平成の世にあって、江戸は元禄、徳川治世の太平に耐えて忍んで、忠義を通した赤穂浪士の物語を振り返り、己のヤルセナサを少しでも振り払おうと見ていた今日の再放送。
『第29話 浪速に散った恋』―――「世の中ってなしぶてぇもんよ。何でも己のやりたいようには出来ないのさ。みんな己のやりたいことをするためにひたすらじっと我慢して、出来る様になるまで耐えるのさ」(要約)
まるで腐るおいらの心を読み取ったかのように、三船大石の口からこぼれ落ちた言の葉が、ぐさりと胸に突き刺さる。
そうだ。嘆いてばかりじゃ始まらない。
今一度、気を引き締めて、世の中に挑戦してやろうじゃないか!
(文中敬称略)
【追記1】 それにしても『大忠臣蔵』・・・制作は1971年NET。なんと現テレビ朝日ではないですか! 何でもかんでも金を掛ければイイっちゅうモンじゃございませんが、制作費は当時巨額の10億円とのこと。
この頃の気概や緊張感って、もうこの局には無いのかな・・・。
かつて『ワールドプロレスリング』に熱狂した男としては、“大好きだった局”の体たらくが淋しくてなりません。
【追記2】 公式プロフィールによれば、2007年12月1日の段階で内野聖陽(山本勘助役)は39歳。Gackt(上杉謙信役)467歳!・・・。同じく謙信を演じた松岡昌宏は30歳。あんなに軽く見えてしまうと、ちょっと、ねぇ・・・・・・。
『大忠臣蔵』でギラギラした演技が冴える渡哲也(堀部安兵衛役)は1971年12月1日の時点ではまだ29歳。
改めて、役者の“格”ってもんは、年齢とは関係ございませんなぁ・・・。
【追記3】 リアリティと申しましたが、時代劇の馬だけはどうかサラブレッドのままで・・・。
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