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哀。 

 この資本主義国家において、金は強大な力を持つ。
 そして時に高尚な人格をも破壊することがある。
 持てる者の話は置いといて、持たざる者、失った者の苦しみや悲しみは筆舌に尽くし難い。
 10年ほど前、そんな辛酸を味わった。
 俺が俺でなくなる恐怖。
 正確に言えば、恐怖なんて感覚すら、麻痺して砕ける。


 三沢選手の悲報から一夜明けると、いろいろな話が漏れ伝わって来た。
 これ以上、稀代のプロレスラーの苦悩を明かす必要があるのか。 
 プロレスに関わった者なら誰が考えたってわかるようなことを、わざわざ世間様の前でひけらかす必要なんてないだろう。
 それでプロレスが再び盛り上がるならまだしも、残念ながら御涙頂戴話で染めたところで、再び興るとは思えない。
 誰もが惚れ、畏怖し、尊敬するような、凄いカリスマがまた現れない限り、難しいことに思える。



 プロレスラーを志した瞬間から哀愁は付きまとう。
 自らを虐め抜き、鍛え上げられた筋肉を手に入れようとも、その体躯を真に輝かせるためには必ず誰かの技を受けねばならない。
 それがリングの掟だから。
 痛み無くして試合は成立しない。
 そして栄光や金を実際に掴み取る者なんて、皆無に等しい。
 常人にはそれが幸せな生き方だと感じる者は居ないであろう。
 なのに、それでも惹きつけられてしまった者は、この類稀なジャンルを覚悟して愛さねばならない。

 時に、己を投影させたヒーロー・ヒロイン達は、非業の死を遂げる。
 何度も何度も味わった悔しさ。
 概して若さを宿したまま、とても哀しく、惨めに、あっけなく逝っちまう彼ら・彼女ら。
 どんなエンターテイメントよりもケガや死と隣り合わせに成立している因果な商売。
 そんなしんどい世界だから・・・・・・。
 上手く言えないけれど、俺は死ぬまで愛し続けなければいけないのだろう。

 あの頃のように熱狂的に偏執することはもう無いのかもしれないけれど、そっと、そっと、いつまでも・・・・・・ひっそり愛し続けていきたいと俺は思う。




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[ 2009/06/16 23:58 ] 格闘技 | TB(0) | CM(0)

10カウント・・・ 

 前略

 もう馬場さんにこっ酷く怒られましたか?
「俺のバックドロップじゃケロッとしてたくせに何やってんだ!」って、ジャンボさんに怒鳴られませんでしたか?

 プロレスリングの神様と鉄人には挨拶に行かれました?
 案外、鉢巻を締めたあの人が、「お疲れさん! まずは飲みましょう!!」なんて脳天気に引き止めてるかもしれないですし、サムソンが顔をくしゃくしゃにしてあなたの背中をさすり続けているかもしれないし、サンボなんかが「付き人にして下さい!」って土下座して足止めしてるかもしれないし、ゴディーがゲーリー連れて対戦要求を突き付けてるかもしれないし、鉄の爪だの黒い魔人だの金髪の妖鬼だのアラビアの怪人だの銀髪鬼だの生傷男だの壊し屋だのって“伝説”達が世界一バンプが巧いと称えられた“坊主”見たさに腕組みしてニヤニヤ通せんぼしてるかもしれないし・・・・・・。

 ホークとかビガロとかって相変わらずですか?
 クロネコさんとは仲良くなれそうですか?
 テンタは懐かしがってました?
 この際、ペガサスとヘビーでやるのはどうですか?
 あなたの試合を裁きたいって、テッドまで慌てて逝っちゃいましたよ・・・。
 

 プラムは相変わらず輝いてますか?
 俺の兄貴分、ヨネ山口がサイン色紙持って待ち構えてませんでしたか?

 気難しい超獣とプロレス界の未来について会談してみてはどうですか?
 いろいろ言う人居ますけど、俺、彼のこと大好きなんです。


 でもやっぱり・・・・・・何よりも義を重んじるあなたのことですから、馬場さんとジャンボさんの次は“日本プロレス界の父”の所ですかね。
 一礼の後は・・・・・・きっと思いっきり胸を張ってるんでしょうね。
 荒海を箱舟で航海してきたんですもん。当然ですよね。
 あっ、ダメですよ。ファイターとしての血を騒がせちゃ。
 とことん鍛え上げられたその胸板を差し出して、かの空手チョップを受けてみようなんて企んじゃ。
 ビクともしないくらいわかってますって。
 ただ、あなたが反射的にエルボーでも叩き込んでしまった日には、とんでもない騒動になっちゃうじゃないですか。
 それで永久追放でもされた日には・・・・・・・・・こっちに帰って来てくれますか?
 

 静かな、静かな性格のクセに、あなたの鮮烈なフィニッシュはスポーツ新聞の一面総ざらいですよ。
 一般紙でも、ニュースでもあなたの死を悲しむ声で持ちきりです。
 海外でもたくさん取り上げられたとのこと。
 あなたが信じ、貫いたプロレス道は、世間様に、充分、“認知”、されていたんです。




 何でだよ。
 あんたの最期がどうしてこんなんなんだよ。
 なぜ最後の1回を、受け損じちゃうんだよ。

 暗闇を切り裂くエメラルドグリーンの光と、スパルタンXのメロディーを僕達は永遠に忘れない。
 
 
 こんな形で言いたくはなかったけど、でも、本当にお疲れさまでした。
 あなたの意志は多くの者が受け継ぎます。
 もっともっと練習して、妥協の無いプロレス道を究めんと皆が奮起するはずです。
 リングの中の安全管理もより一層喚起されるはずです。
 誰ひとりとしてあなたの意に背く者など出ないでしょう。
 万が一、そんな輩が居るとしたら・・・僕達がそいつのプロレスラーって肩書きを剥ぎ取ります。
 あなたの大きな大きな背中を今はただ、ゆっくりと休めて下さい。 

 心より三沢光晴選手の御冥福をお祈り申し上げます。



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[ 2009/06/15 23:50 ] 格闘技 | TB(0) | CM(2)

力人。 

 またもやワイドショーばかりかニュースまでも、横綱を巡る大相撲ネタを繰り広げる毎日が始まった。

 つい先日も、角界の歴史にその名を刻む横綱だったお方が竹刀で弟子を叩いてケガを負わせたとのことで、“大叩き”されたばかり。

 何なんだろうな、この手の話題を聞いた時の座り心地の悪さ・・・。


 横綱の品格、敗者への心遣い・・・・・・全力士の模範として相応しくない。
 確かに、好ましくないかもしれない。
 だけどなぁ・・・。

 稽古中の一環で“全治1週間”って・・・・・・程度はともかく、弟子にケガをさせてはイカンだろうなぁ・・・。
 うん、イカン。
 だけどなぁ・・・・・・。


 世の皆様は何を期待して『大相撲』を見ているんだろう?
 文化人、知識人といわれる方々は、いったい何をこの“国技”とやらに求めるのだろうか?

 
 大相撲の歴史から見れば遥かに“格”が低いと言われるであろう『プロレス』を見て、感じて、交わって、育ってきた不肖・ふとどき。
『プロレス』―――かつて死ぬほど愛した“ジャンル”。世の中から“八百長”とバッシングされることも度々。「(まげ)を落としてもプロレスに行けば潰しが効く」なんて言われることもしばしば。実際にそれでリングに上がり込んで来て辛酸を舐めた者も居れば、レスラー以上にレスラー(ぜん)たる者も居るには居る。ただやっぱり“ナメられる”ことの多い世界だから、相撲に対して敵対心を持ってしまった時期もあったし、正直、今だって熱狂して相撲中継に見入るようなことはない。
 でも、だからと言って『大相撲』を今も嫌いという訳ではない。むしろ、日々“訓練”の世界で生き残り、ハレの場でその肉体を御披露目出来る者をリスペクトせずには居られない。
 これが俺のスタンス。
 
 こんな俺は、「『大相撲』は単なる格闘技ではない」という意見に諸手(もろて)を挙げてなびく気にはなれない。
 確かにそうなのかもしれない。そういう部分が占める割合も多いだろう。だけど、“所詮”格闘技。“所詮”なんて言ってるとどこぞの誰かさんからお叱りを喰らうかもしれないが、“先ずは”格闘技。
 そして、“所詮”なんて(うそぶ)いたところでイコール“愛して止まないもの”なのだから、強引な数式が理解出来る方ならば、怒らないで欲しい。

 力士だろうが、レスラーだろうが、総合格闘家だろうが・・・・・・柔道家も空手家もボクサーもキックボクサーも・・・・・・テコンドーに少林寺拳法、カポエラにムエタイ、柔術、空道、骨法、コマンドサンボ・・・・・・ありとあらゆる格闘技の選手達。『強さ』を求めてしまった彼、彼女等が肉体を用い、攻撃し、防御して勝敗を競う競技に共通すること―――ナメてかかると生命を落とす。
 そんな生命懸けの世界を極めんとする者達は皆、“異形の者”。
 一般常識で“異形の者”を縛るのは、如何なものか。

 あまりにも常識を押し付けると・・・・・・「身体に教え込む」ということを完全否定してしまうと・・・・・・旧態依然の指導法しか知らぬ師達が牙を抜かれ、恐るおそるのやり方に陥ってしまえば、その下で学ぶ者はいつしか“本番”で生命を落とすことになるやもしれぬワケで・・・。


 闘争本能と世間様の常識と・・・。
 皆が皆、テキスト片手に心も身体も鍛えられる訳ではあるまいに。
 もちろん、しごきで生命を落とすような事は断じて繰り返してはならないよ。
 それだけは絶対に有ってはならないこと。



 イヤなんですよね。力士や選手達の日頃の鍛錬すら否定してしまうような“御意見番”の御意見。
 厳しさと暴力を履き違える指導者も大嫌いだけど、ソレすら乗り越えられないモンに果たしてその道が極められるかどうか・・・。
 物凄くデリケートな問題で、“1か0か”のデジタルな思考じゃ・・・。
「こういう場合はA、弟子がこう返答したらB、やる気が見られなければC・・・・・・反抗的な態度をとったらAB、ガッツポーズをとったらCD、巡業をサボったらEF・・・・・・」それこそエクセルの行と列とをフルに駆使して膨大な指導マニュアルを作ったところで、カバーしきれないと思うワケで・・・。

 綺麗ゴトを並べて批判ばかりしている人を見ると、なんか“奴隷を闘わせて自らは高みから見物している大昔のオエライサン”のような気がして気持ち悪いんですよね。
 力士は機械じゃないんですもん。怠惰な気分の時だってあるでしょうし、抑えきれない闘争心に駆られる日だって有るでしょうよ。自分自身をコントロール出来ないような時にこそ生まれる名勝負も有れば、感情的になり過ぎて納まりのつかない凡戦も有るでしょう。あくまでも、魂と魂とのぶつかり合い。血と汗と涙を流さなかった者共が全てを悟ったかのような御意見を、影響力の強いメディアを通して語るのは如何なものか・・・。


 稽古での“かわいがり”が100%間違ってるとも言いたくないし、勝負がついたその瞬間に“闘争心”を0に出来るような完璧な人間が居るとは思えないし・・・・・・。


 何事も“塩梅(あんばい)”なんじゃないすかね。
 今の世の中、その“塩梅”ってヤツをうまいこと加減出来る方が減ったんじゃないでしょうか。っちゅうか、他人の価値観に流され過ぎで、自分の判断力を棚に上げて、下手をすると言いたい放題・やりたい放題。

 やれモンスターペアレントだ! モンスター患者だ!! モンスター110番だ!!!!!・・・。
 アホかっちゅうの。


 いかんいかん、また脱線してしまう。



 何でもかんでも“常識”に当てはめようとする“非常識”。
 どうでもいいじゃん、そんなの。
 だってアナタは“礼儀正しく、模範的な、身体を鍛えたデカイ人”を見て、日頃の鬱憤を吹っ飛ばせますか? 荒ぶる魂をその肉体に封じ込めてこその横綱なのかもしれませんが、力の世界に棲む猛者達に“首輪”を強要し、結果“ツクラレタお人形”ばかりになってしまっては面白くないでしょうよ。土俵の上の“何を”見たいというんですか?
 アナタ方の御意見はあくまでもその世界の“内”でのみ語られなければならない事柄であって、偉そうに一般庶民を扇動し、夢を壊すことではないでしょうが。
 煽った世間様の力を借りなければ、アナタ方の御言葉だけでは襟を正せないのかい?
 世論を巻き込んでんじゃないよ! 内輪で揉めてファンを失望させんなよ!!

 言論人のアナタ方が「外国人力士には日本の“美意識”が理解出来ない」なんて言っちゃったら“差別”になっちゃうんじゃないの?
 そんなに閉ざした世界を目指すのならば、最初から弟子にすんなっちゅうの。まったくもう・・・。

 

 格闘技を“曲解”する(なか)れ。
  
“常識”では計り知れないほどの鍛錬を乗り越え、手に入れた肉体と精神と技とを駆使して、常人との違いを見せ付ける競技。
 土俵であったり、リングであったり、畳の上だったり・・・・・・異形の者達の凄まじさを、その生き様を畏敬の念を持って見つめましょうよ。
 単純に凄さを感じましょうよ。

 だって、アナタはその世界に立ち入れなかったんでしょ?


 今夜は思わず鬱憤をぶち撒けてしまいました。
 角界の自浄努力はまだまだ必要なのでしょうが、したり顔で批判ばかりする方達よりは素直な心で観戦したいふとどきこと、いわもとあきらが、またも長々と駄文を書いてしまいました。
 毎度の如く、“ふとどき”ですんません。








 そうそう、蛇足ではございますが、なぜ私が昨今プロレスと距離を置くのかだけを最後に・・・。

 一、 異形とは言い難い肉体の者が安易にリングに上るようになってしまった。
 一、 頭部への攻撃を集中させる風潮が嫌いだから。
 一、 ヘタクソが増えた。
 一、 もうこれ以上、リングで生命を落とす選手を出して欲しくない。

 ・・・・・・・・・・・・・・・ホカニリユウハヒツヨウデスカ?



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[ 2008/05/27 23:52 ] 格闘技 | TB(1) | CM(0)

青龍と亀兄弟・・・ 

 格闘技大好きのアキラ兄さん(前田さんではございませんよ)。今年は朝青龍問題に時津風部屋の事件、そして亀田一家を巡る諸々のバッシングと、意見を述べたい事柄が沢山有ったのですが、敢えて、口をつぐんで参りました。
 決して関心が無いわけではなくて、我慢していただけのこと。


 昨日、11月30日は当事者の朝青龍関と亀田大毅選手の謝罪記者会見がございまして、しばし手を休め、TVに見入っておりました。

 で、どうしても抑えがたいものが湧き上がってきまして・・・・・・。
 一言だけ言わせてください!

 
 なんでモンゴル生まれの横綱の方が日本語うまいネン!!

 
 両者とも、謝罪する姿に、あまり気持ちはこもっていないように見受けられましたが、少なくとも言葉遣いの面で、亀田一家が天下を取ることは永遠に有り得ないようでして・・・。

 相撲ばかりか言葉ですら、彼の横綱に敵わないのですから、“日本国”の面子はどこへやら・・・・・・。


 そういえば、無愛想で鳴らした現相撲協会理事長も、饒舌さでは負けておりますなぁ・・・。




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[ 2007/12/01 01:04 ] 格闘技 | TB(0) | CM(0)

想いは複雑・・・ 

 アナタが格闘家として“切腹”した夜、ボクの中でひとつの灯が消えた。

 あの夜、“最強”を謳う“ジャンルの旗手”は、四百回以上も負けていないという老獪な異邦人に、“タダのセンシュ”として挑み、敗北した。
 天才と周囲に認められてもそれに飽き足らず、常にストイックに己を究めんとしたアナタの姿勢。
 いつしかボクの心を虜にし、生きる指標ともなったその背中は、苦いゲンジツとともにリングを去った。
 儚くもボクの20数年来のゲンソウも打ち砕かれた。


“引退”が本来の意味での“引退”として成立しないそのジャンルで、頑なに過去のポリシーを貫き、スポットライトの中でリングシューズを履くことを拒んできたアナタ。
 だけど、今、またアナタは先達がそうしてきたように、リングに立つという。

 確実に“切腹”していたアナタ。
 言葉の重みを身を持って示したアナタ。
 どこかの、誰かとは違う、サムライ。


 Uの世代が否定し続けた齢四十での現役。
 その歳を目前に控え、フタタビ・・・。


 大晦日まであと二ヵ月と少し。
 アナタが今度の闘いを決めた以上、ボクもまた魂の灯を燃え上がらせよう。
 
 心は今でもプロレスラー―――それがボクの選んだダンディズムなのだから。

『好き』とか『ファン』とか、甘っちょろいもんじゃないんだよ。
 理屈では総括できない“復帰戦”。
 単純にカンゲイは出来ないけども、決まった以上は受け入れるしかない。

 それが“業”ってモンだから。
 





 それにしても参ったなぁ。だって、サクラ畑の君も好きなのに・・・・・・。

 
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[ 2007/10/24 23:32 ] 格闘技 | TB(0) | CM(0)

前田日明というひと 

 今日もまたTVネタで申し訳ないっす。
『オーラの泉』~前田日明編。

 一応、このブログの中味は、“格闘技”が10%占めることになっておりますが、“格闘技”カテゴリーでの記事作成は今回が初めてです。

 なぜか?―――俺の中では、今、格闘技が冬の時代を迎えているから。
 コンビニで、ふと見たスポーツ新聞の棚に、格闘技ネタの一面を見つけたら、軽く読みます。
 嫁さんが見ている、ワイドショーで、プロレスラーでも出てくれば、さりげなくチェックしてます。
 格闘技番組が放送されていれば、とりあえず録画をしますが、なかなか見ません。

 我が家では、嫁さんの前で格闘技を見るのは、禁じ手です。暗黙の了解。ケーフェイ。

 なぜなら、彼女は医療の道に生きる人。現役ナース。俺に対しては情け容赦ない、厳しい姿勢を確立する彼女。
 しかし、彼女は、病で苦しむ人々を、幾千、幾万も見てきたし、また、これからも見続けていかねばならない中で、敢えて、“人を痛めつけあうコトを信条とする世界”を認めろと強要するのは、男として、どうかと、思うから。

 まず、昔付き合っていた女性達を格闘技漬けにしたようなマネは、これからもしない。


 ただ、リアルタイムに、能動的に、プロレスをはじめとする格闘技を追及しなくなったのは、決して、嫁さんと出遭ってからのコトではない。

 もっと、前。
 東京ドームで高田選手が武藤選手に負けた日?
 馬場さんが亡くなった日?
 リングスが崩壊した日?

・・・ふっ、そうか。今、気付いた。なかなか、俺、渋いな。
 船木選手が敗れた日じゃん。
 潔く、身を引いた彼と共に、俺も無意識に、魂の熱病を封印したんだろう。

 かつての俺の熱狂振りを知る人が見れば、信じられないかもしれないが、週刊プロレスに週刊ゴング、ファイトに九スポ(九州なもんで)買いあさり・・・なんてこともなくなりました。

 応援はすれども、追いかけはせず。
 それが、今の基本姿勢。まっ、俺の場合、人生=プロレスだから。

 旬の選手を知らなかったり、“ブサイクへのなんとか”なんて技良くわからんかったり、PRIDEの試合結果に疎かったり・・・そんなこんなはあるけども、俺の中に流れる血は、一生プロレスラー。しかもリアル。


 俺の格闘技熱のピークは・・・西の聖地。そう呼ばれた試合会場の門番してた20代前半。
 U.W.F.インターで現場デビューし、全日本プロレス・全日本女子プロレス・FMW・ユニバーサル・JWP・大日本プロレス・藤原組・WAR・LLPW・キングダム・J'd・・・いったいどれだけの団体をやったかはっきりとは覚えていませんが、世にも稀な、会場スタッフ集団を築いた偉大なる師匠の下、ヘッドチーフとして現場を仕切らせていただいておりました。

 お客様の笑顔のために。

 具体的には、各団体のプロモーション・会場設営・場内警備・打ち上げ(笑)なんかが主な仕事で、時には、聖地を離れ、JWPの選手達と天草まで行ったりしたこともあります。もちろん、プロレスの大会があるからで、当時のトップレスラー、キューティー鈴木の入浴姿を想像したり、新人選手(後のメインイベンター)に朝ごはんよそって戴いたりするために行ったのではありません。まっ、選手と同じ湯船に浸かった女性スタッフに、自慢はされましたが・・・

 よくボランティアで、会場設営のお手伝いをしているマニアな人たちが居りますが、その方々の先祖と言っても過言ではないでしょう。だって、団体の予算が厳しいときは、ギャラ減ってましたモン。新入スタッフから見れば雲の上の、ヘッドチーフの僕ですら。
 
 根性はミーハーな連中だけど、現場に関しては超シビア!お客様が、真に楽しめる、非日常の空間を護るための集団―――HAKATA GANG。なんでか、一部のプロレスファンからも、尊敬の眼差しで見られていました。

 入門試験は超簡単。師匠の質問。
「お前、プロレス好きか?」
目をキラキラ輝かせて
「ハイ!」
なんて答えた日にゃぁ・・・残念。不合格。

現場はシビアなんだよ!!

 えっ、じゃぁ、どうすれば入門できるのかって?・・・試験担当が俺で、人手が足りない現場で、目を見て信用できそうな奴だったら、多分、合格するでしょう。わたくし、歴代ヘッドの中でも、最もヤサオトコでしたから(^^A;

 かなり、本題から脱線致しました。



前田日明というひと

 俺、前田選手は嫌いです。
 いきなりすんません。

 理由は単純。中学校の頃、付き合ってた彼女が、ある日、先輩に気を惹かれたことがありました。二股状態。随分長く、苦しんだかな・・・その先輩の名字は“前田”。俺の本名はアキラ。(ありゃ、ばれちゃった)

 ただそれだけ。

 だけど、この偉大な選手がいなければ、今の総合格闘技の全盛はありえない。間違いなく。
 猪木さんでも、K-1石井館長でも、高田総統でもなく、前田日明。

 真っ向から、プロレスが八百長であることへの反旗を翻し、禁断の領域にまで踏み込んで闘い続け、何度も盛衰を経た挙げ句、業界から抹殺され、それでも、今また陽の当たる場へさっそうと舞い戻ってきた男。悲運の格闘王。アキラ兄さん。

 うれしいなぁ。
 
 『オーラの泉』という、嫁さんの大好きな番組に、あの、兄さんが登場するなんて。よくぞ、また復活してくれた。かつて、リングスの営業職の話は、訳あって辞退させていただいたけれども、今なら、あなたに付いていきたい。本当にうれしいなぁ。
 
 そんな感慨に浸りきり、たまには嫁さんにプロレスを否定した、偉大なるプロレスラーの話でもしてみるか・・・と、仏のように穏やかに澄んだ心で、ブラウン管を見つめていた、まさにその時。

≪アンドレvs前田戦≫―――映し出される、伝説の勝負。この世で最も、プロレスらしくない、プロレスの死合い。

嫁のひとこと。
「八百長やん」

 さっきまで我が身に宿っていたはずの仏が、一瞬にして般若もしくはキラー猪木と化し、珍しく記憶がぶっ飛ぶほど、キレてしまいました。
 どんな酷い言葉が、俺の口から飛び出したのか、覚えていないほどの怒り。

 さすがに、番組終了後は冷静になって、今日もまた、停戦協議に追われる羽目になりましたけど・・・

 あのさぁ、俺が≪大事にしまいこんでいる宝石箱を無断で開けて、ガラクタばっかりだったから燃えないゴミで出しときました≫的発言。そりゃ、ないんじゃないの。
 いくら、最愛の妻とはいえ(へぇ~っ・・・)、心の琴線をナタでぶった切るようなマネだけは、勘弁してください。
 
 時代も変わり、俺も大人になり、“プロレス=八百長”を唱える方が現れても、丁寧に御意見を拝聴し、粗品でも渡してお帰り頂くような、そんな広い心を持てるようになりました。
 いろいろな表現の方法もあれば、さまざまな見方もございます。
 
 伝統芸能の御曹司がリングに上がろうが、ピンヒールの姉ちゃんがM字開脚決めようが・・・それはそれで、いいのです。
 下手な見せ技。大げさな受身。くそ面白くもないマイクアピール。権威なんて地に堕ちたチャンピオンベルト―――そんなのよりは、はるかに、お客さんの心を掴んでいますから。

 それはそれで、いいのです。

 昔、試合会場で、万が一、レスラーを侮辱する阿呆な客や、“八百長”を唱える者がいたら、人生をかけて、そいつを血祭りにあげる、そんな覚悟がありました。

 今、プロレス・総合格闘技・K-1・大相撲・ボクシングなどに対して、“八百長”と罵声を浴びる方が眼前に現れたとしたら、甘んじて、受け入れます。
 なぜならば、リングに説得力がないから。心が揺さぶられないから。興行がお金でもがき苦しんでるのが、あからさまだから。

 それはそれで、仕方ないのです。


 だけどね。かつて八百長するのが嫌いで、八百長と見られることが嫌いで、プロレス界の象徴の一人であった、史上最大スケールのレスラーに、本気で喧嘩売った男が居たんだよ。
 殺されるかもしれない。“相手”にではなく、業界に。
 その業界は黒い社会ともお付き合いあるわけだし、何より職を失うかもしれないし・・・例えるなら、SPに護られた天皇陛下に、丸腰で殴りかかりに行くようなもの。そんなこと、この国でやったら、どうなりますか?

 己が正義を貫くために、真の男が立ち向かった様を、愚弄すること勿れ。


 わかってくれるよね。こんなこと言うの、今夜が最後だから・・・




 ゴミ置き場から、やっと泥まみれの宝石箱を見つけだせた。今日は、そんな夜。

 たまには、ケンカなしの一日を過ごしましょうよ♪


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もう朝だよ~                        byちぃ







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[ 2006/09/14 06:00 ] 格闘技 | TB(1) | CM(0)













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